地震の石碑 No26
足柄上郡山北町清水地区および
三保地区の地震の記念碑

pdfへリンク

所在地山北町
交通JR御殿場線山北駅周辺。
関連する史跡
  1. 落合館の災害記念碑(落合)
  2. 震災記念碑(再建・神尾田神社)
  3. 不動堤ノ碑(用沢)
  4. 足柄茶ノ碑(農協茶葉センター)
  5. 真楽寺碑(川西)
元記事温泉地学研究所 観測便り第45巻
1995(平成7)年発行

山北町三保地区と清水地区の石碑について、取材した。残念ながら、元記事にある地蔵平の石碑は、時間の関係で到達できなかった。また、用沢の不動堤ノ碑は、「地震の石碑No10」に写真を掲載したので、そちらをご覧ください。

国道246号線から三保ダム方向に曲がるとすぐ右手にある、神奈川県農協茶葉センターに足柄茶之碑がある。この碑には、大正関東地震の被害(おそらく、土砂崩れやその後の水害など)によって生活基盤を失った村々が、お茶の栽培によって復旧していく様子が刻まれている。

足柄茶の石碑。
足柄茶の石碑。
足柄茶の石碑。
元記事にある場所と同じ場所にある。

神尾田神社の震災記念碑も、移設された当時のままあった。

神尾田神社境内。写真左に石碑がある。
神尾田神社境内。写真左に石碑がある。
震災記念碑。
震災記念碑。

元記事で紹介されていた落合館は、現在も営業中だった。元記事では、ダム建設の際に災害記念碑がどこに移されたか不明とされていたが、落合館の方に聞いたところ現在も落合館の駐車場(小田原方向に50m程度戻った空地)の隅に建っているとのこと。

神尾田神社から見た、丹沢湖。正面の橋の手前に現在の落合館がある。
神尾田神社から見た、丹沢湖。正面の橋の手前に現在の落合館がある。
現在の落合館。
現在の落合館。
災害記念碑。
落合館駐車場の隅にある、災害記念碑。
災害記念碑。
災害記念碑。

真楽寺の境内にある石碑には、天文2年の地震の被害の様子が刻まれている。しかし元記事によると、足柄地域のほかの寺院の記録には、同時期の地震による被害の記述はみられないようである。真楽寺に行くには、上で紹介した農協茶葉センターから三保ダム方向に進み、河内川にかかる川西橋を渡って右に曲がる。東京電力の嵐発電所をすぎると左に鋭角にまがる急な坂道がある。この坂を登っていき、小さな集落を過ぎて数十メートル登ると左手に境内に続く道がある。元記事には、坂道から寺が見えるような記述があるが、今回の取材では見えず、境内に入る道がかなりわかり難かった。なお、電車で訪問する場合は、JR御殿場線谷峨駅で下車し、国道にかかる陸橋を渡り、さらに酒匂川にかかる細い橋を徒歩で渡る必要がある。

境内に建つ石碑群。
境内に建つ石碑群。左手のものが元記事で紹介されている地震の石碑。
位置も変わっていない。
位置も変わっていない。

写真撮影:2012年11月9日