地震の石碑 No28
関東大地震後の飲料水不足が契機となった
足柄上地区の簡易水道の敷設

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所在地南足柄市、開成町、松田町、大井町
交通JR御殿場線松田駅周辺。
関連する史跡
  1. 円蔵院境内の南水道記念碑
  2. 最明寺境内の簡易水道記念碑
  3. 松田町総領・延命寺境内の水道記念碑
  4. 横境上水道記念碑
元記事温泉地学研究所 観測便り第47巻
1997(平成9)年発行

ここでは、開成、大井、松田、南足柄の石碑を紹介しますが、延命寺境内の水道記念碑については、現在の写真が「地震の石碑No 5」にあります。

JR御殿場線相模金子駅から、大磯丘陵の方向に進み、国道255号線を渡って突き当りを左折して100mほどいくと、右手の奥に円蔵院がある。墓地の一角に 南水道記念碑 がある。

円蔵院入口。
円蔵院入口。奥に見えているビルは旧第一生命ビル。
円蔵院の墓地。
円蔵院の墓地。写真の右手奥に石碑がある
墓地内にある水道記念碑。
墓地内にある水道記念碑。A4サイズのファイルを比較のために置いた。
水道記念碑(拡大)。
水道記念碑の拡大写真。画像をクリックすると、全体がみられます。

最明寺の石段を登った所に本堂がある。 本堂の右側に、小さな湧水の沢がある。 その沢の右岸に、金田簡易水道の記念碑がある。 この碑文は元記事に掲載されている。右側の小さな石碑については 元記事には特に記述はないが、昭和40年代の水道施設の拡張を記念したもののようである。参考までに碑文を掲載する。

大正十二年金田村長善最倉蔵氏外有志が最明
寺境内に貯水池を築造して以来四十有余年、當
時僅か六十三戸の受益戸数が今日では三百戸を
超えるに至った。
據って昭和三十八年以来県並びに町当局等の助
成と指導を得て施設の拡張を図り、昭和三十■
年工事費三百五十万円を以て水源を■■■■■
続き四十年年十二月総工費四百万円を以て配水■
事を完成したものである。
茲に先人の遺徳を偲ぶと共に工事の竣工■■
するものである。
    昭和四十年十二月 十一日
    神奈川県大井町金田水道組合

最明寺の石段。
最明寺の石段。
沢の右岸(写真左奥)に、金田簡易水道の記念碑がある。
沢の右岸(写真左奥)に、金田簡易水道の記念碑がある。
金田簡易水道記念碑(向かって左側)。
金田簡易水道記念碑(向かって左側)。
金田簡易水道記念碑
金田簡易水道記念碑。

横境上水道記念碑は、開成町金井島の集落の中にある。元記事からは、詳細な場所がわからなかったため、見つけ出すのに苦労した。当時あった唯一の共同井戸もおそらくこの付近であろうと思われるが、残念ながら見つけられなかった。機会があれば、また探してみたい。

上水道記念碑は、細い道の交差する場所にひっそりとある。
上水道記念碑は、細い道の交差する場所にひっそりとある。
写真の方向に道を進むと、高田浄水場にでる。
写真の方向に道を進むと、高田浄水場にでる。
記念碑のほかに3つの石像がある
記念碑の他に3つの石像がある。馬頭観音だろうか。
かろうじて、碑文がみえる。
かろうじて、碑文がみえる。

写真撮影:2012年11月9日