II−3−(2) 箱根火山の地温分布 |
(1) 箱根火山の地温分布
温泉探査の一つに地中温度分布の把握があります。温泉地学研究所では今までに温泉ボーリングコアの採取と併せて孔内温度測定を行ってきました。これらの温度測定から作成したのが世界で最初の活火山地中温度分布図といわれる下に示した海抜0mの地中温度分布と箱根火山地中温度断面図です。
箱根火山の海抜0mにおける地中温度分布は現在盛んに噴気活動を続けている神山を中心に同心円状に広がっていることがわかっています。中心部の温度は直接測定できませんが300℃と推定しています。
上の図の地温分布図で注目したいのは、等温線の間隔は中央火口丘の西側で狭く、東側で広くなっていて東西が非対称となっています。
この非対称は箱根火山の火道を上昇してきた熱水が西から流動してきた深層地下水に混入して東に流動していることを示唆しています。
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