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箱根・湖尻峠付近のやや活発な地震活動(9月12日)

投稿者: Gaia 掲載日: 2008/9/13 (2935 回閲覧)
9月13日02時00分 掲載
9月13日09時45分 更新
9月13日19時00分 更新
9月14日12時40分 更新
9月14日13時40分 更新
9月14日16時30分 更新
9月15日10時30分 更新
9月15日16時10分 更新

 9月12日午後9時29分ごろ、箱根湖尻峠付近においてM2.4(気象庁)の地震が発生しました。最大震度は、箱根湯本で震度1でした。また、ほぼ同じ位置で9月12日午後8時40分ごろにもM1.8(温地研)の地震が発生しました。その後も、マグニチュード1前後の地震が継続して発生していましたが、次第に規模が小さくなり15日16時現在ではほぼ通常の活動に戻っています。

 9月9日20時頃から活発化した地震活動の震源分布について、再検討を行いました。ここでは、地震波形の位相差を利用した震源再決定を行い(Double difference法*を使用)、より精度の高い震源分布を得ることができました。その結果を、図1から図4に示します。

1.地震活動

 温地研の解析結果では本震のマグニチュード2.4、震源の深さ1.2kmとなっています。温地研のルーチン処理で決定した地震の震源分布及び深さとマグニチュードの時間変化を下図に示します。
 当所が大涌谷で独自に観測している計測震度計では、12日20時40分、13日01時27分、13日06時40分に震度1相当が3回、12日21時29分には震度2相当の揺れが1回記録されています。9日ごろの群発的な活動域は芦ノ湖の北端・湖尻付近で、今回の活動域とは約1.5km離れています。また、本報告の主たる活動域の他に、9日ごろの活動域の西寄りにもクラスターが見られます(図の矢印Aの付近)。

時間別頻度分布

図 : 震源分布図および1時間ごとの地震数
9月10日から9月15日16:00まで。

2.震源再決定結果

 震源再決定を行った結果を図1と2に、対象とした領域を図3に、2008年9月9日20時から13日12時までのマグニチュード-時間ダイヤグラムを図4にしまします。図1と2の丸は震源の位置を表し、カラーは図4と対応しています。赤色から青色になるに従い、新しく発生した地震であることを表しています。また、過去にこの領域で発生した地震活動を黒丸で表わしています。
 今回の地震活動は、北西-南東方向と東西方向の面上に分布する3つの地震のかたまり(クラスター)で発生していることがわかりました。さらに、地震の活動域は時間とともに移動していることもわかりました。2008年9月9日20時頃から図1のa-b断面近傍で地震活動が活発化し、その後10日6時頃図1のc-d断面近傍で地震活動が活発になりました。さらに、12日20時頃より、南方に約1.5km離れた図1のe-f断面近傍で地震活動が活発になりました。これらの地震の分布方向とメカニズム解の節面方向とは、よく一致しています。
 この領域では、2001年7月下旬ごろから8月上旬にかけて活発な地震活動がありました(図1の点線で囲まれた領域で発生しています)。この地震活動も東西方向の面上に並んで分布しているように見えます。なお、今回の地震活動と過去の地震活動が別々の場所で発生しているかどうかを明らかにするには、今後より詳細な解析が必要になります。

*Double difference法とは:震源を高精度で決定する方法で、震源から観測点への地震波の経路が共通になるような地震のペアの観測走時残差と、計算走時残差の差(Double Difference)を最小にするように震源を求める方法です。




M-T図

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