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更新日:2008年12月04日 作成者:ウェブ担当 閲覧数:9,674

e-かな・かながわの温泉情報公開アンケート結果

e-かなネットによるかながわの温泉情報公開アンケート結果(速報版)

近年、温泉の偽装やガス爆発など、利用者の不信感や不安感を招く様々な事件が頻発しています。こうした状況を踏まえ、神奈川県温泉地学研究所では温泉の情報公開のあり方について調査検討を実施しています。その一環として本年(平成20年)10月に、e-かなネットを通じ、e-かなフレンズの皆様を対象に、温泉の情報公開に関するご意見を伺いましたので、その結果についてお知らせします。ご協力を頂いた方々には、改めて御礼申し上げます。なお、今回の結果につきましては、更に分析を進め、温泉地学研究所の出版物などでその結果をご報告する予定です。

調査対象     e-かなフレンズ
調査期間     平成20年10月9日(木曜日)から10月30日(木曜日)
回収状況     271人

回答者の属性について

  • 回答者の年齢構成

円グラフを使って回答者の年齢を示しています。 30代から60代の方が中心でした。
  • 回答者の男女比

男性が57%、女性が43%です。 回答していただいた方は、男性の方が57%と女性より若干多かったです。
  • 回答者のお住まい

円グラフで回答者の住まいの割合を示しています。政令市域に住んでいる人が54%と最も多いです。 政令市と、その他の市域で9割以上を占めています。
  • 回答者のお仕事(温泉関係に従事しているか否か)

温泉に関係ない仕事に従事している方は100%です。 温泉関係(温泉旅館、ホテル、温泉開発業者など)に従事されている方は回答者全体でお一人だけでした。

温泉の利用頻度について

Q あなたはどれくらいのペースで温泉を利用していますか? 次のうちで最も近いものを選んでください。

円グラフ。年に1回から数回程度利用される方が58%と最も多い。 一番多い回答者は年に1回から数回程度利用される方で58%、次に多かったのが数年に1回程度の利用の方でした。

温泉を利用する上での最も利用する情報源について

Q あなたが利用する温泉を決めるにあたって最も利用しているものは次のうちどれですか。

円グラフ。インターネットが最も多く、38%。 インターネットが最も多くなっていますが、回答者はe-かなフレンズ(インターネットによるアンケート)の方々なので、一般の傾向とは違う可能性もあります。

温泉に関する情報で興味のあることについて(複数回答)

Q あなたは温泉のどのような情報に興味がありますか? 次のうちから主なものを3つまでお選びください。
棒グラフ。温泉施設の設備が最も多く、73%。 温泉施設の設備が最も重視されているようです。ついで、温泉の適応症・禁忌症といった温泉そのものに関する情報、その温泉がどこにあるかといった情報が続きます。

温泉を利用する上での最も重視する点について

Q あなたが温泉を利用する上で最も重視していることは次のうちどれですか
円グラフ。全項目が同じくらいの値。 回答は全項目が同程度でしたが、温泉そのものより、施設の快適さや利用のしやすさなどが重視される傾向が読み取れます。

温泉に関して公開をするべき情報について(複数回答)

Q あなたは温泉のどのような情報を一般に公開するべきだと思いますか。
温泉に関して公開をするべき情報について 温泉の適応症・禁忌症、温泉の成分、加水・循環・加温の有無といった情報に関心があるようです。温泉の温度や量、湧きだしている場所など温泉の保護に関係する情報への関心は一段低めのようです。

温泉の情報公開のあり方について(複数回答)

Q あなたは温泉の情報がどのように公開されるのが望ましいと思いますか。次の中から望ましいと思われるものを選んでください
温泉の情報公開のあり方について(複数回答) 行政や研究機関など、公的機関の関与に半数以上が期待しているようです。

温泉の情報公開をなぜ進めるべき理由について

Q 温泉の情報公開を進めるべきであるとする理由について、あなたの考えに最も近いものを次の中から一つ選んでください。
温泉の情報公開をなぜ進めるべき理由について 利用者のための情報公開が8割近くを占め、温泉資源の保護という観点はあまり重視されていないようです。

自由回答

お寄せいただいた自由意見は以下の通りでした。なお、本欄では頂いたご意見をそのまま掲出しております。
  • もっと温泉所有者が自由にアピールできる場所があればいいと思います。
  • 県内には古くからの温泉が多いが、最近汲み上げ技術の進歩による新たな温泉?などの施設が多く見られるようになり、区別がつきにくくなってきた。県として主体的に温泉情報など発信し、県民が選択出来るようにすべきと思う。
  • 豪華な食事をしないと温泉に入れない、ということは止めて、手軽に温泉を楽しめるシステムをもっと普及してほしい。
  • 分りやすく身近な情報として定期的に発進すべし、イベント等の 情報も含めて。
  • インターネットでの情報公開を更に進めていただけると幸甚です。
  • かなり、高いところとの差をなくす。本物の温泉であるかどうか、行政と第三者的な機関の療法を介入させ、不当なことが行われないようにする。
  • まず、県の温泉行政自体が知識不足でわからない。そして、県として、どこまで行われているのかも知りたい。意見はそれからであろう。
  • 加水問題もあり、天然資源である温泉が今、どの様な状況にあるかしっかり見つめて、楽しく、安心に利用できるようにして欲しい。
  • 温泉行政という考え方は念頭になかったのですが、行政が地域の人の温泉活用に役立ってくれるととても助かると思います。 何より身近な温泉を利用したいので、どこにどのような温泉があるか、情報提供があるととても嬉しいです。
  • 源泉の成分の報告は必要。
  • 景気のためにも、もっと集客して欲しい。
  • 割引券付きの温泉マップがあったら嬉しいです。
  • もっと温泉の情報を公開してほしい、というか、県内に近場で、あるのなら知らない。PRすべき。それから、銭湯も含め、回数券などのサービスは必要。銭湯も温泉も、日本の貴重な文化だから国が少しくらい支援をしてもよいはず。
  • 神奈川県に温泉行政や温泉研究があるとは知らなかった。 もっとPRすべきだと思う。
  • 温泉の成分表示
  • 温泉は大事な資源なのでもっと横のネットワークを生かしてみんなが楽しめる温泉を。神奈川の温泉マップも欲しい。
  • 温泉は国や県の財産だと思うのでもっと行政が介入して衛生状況や温泉成分のチェックをして、違反している施設は、公に公開してほしいです。
  • なにより衛生面に気をつけてほしい。その施設で目玉になるようなお料理がいただけるとなお良い。
  • 循環か掛け流しかを全て明示すべき。
  • もっと利用しやすい料金設定にして欲しい
  • 箱根等の衰退化が著しい、新開発の必要がある。 特に、新事業主の誘致が必要である。 県民の為に、県事業でお願いしたい。 基礎自冶体では無理である。
  • 温泉は自然のものだから、源泉が枯れることもある そういう時は隠さずにちゃんと情報を開示して欲しい
  • 規制以外の行政をしているとは思わなかったもっと活動のPRを
  • 一時期、偽装が問題となったが、 温泉という自然の恵みを 健全に楽しむ場であってほしいと願う。 また安全の面でも、必要以上に掘削するのは望ましくない。 規制するべきだ。
  • 適切な専門機関や人物に正確な判断を受ける施設の営業時間及び料金だけでも公開して欲しい
  • 絶対に温泉の偽装をなくしてほしい。
  • 温泉のお湯を使った施設をすべて網羅してほしい。 それぞれの施設の独自の情報発信とともに、 県として、衛生面や効能、くみ上げ方法(環境配慮されているかなども)を公表してほしい。
  • 昨今温泉の偽装等、あまり良くない話もありましたが、温泉は心身共に安らげる場所としてその存在価値を高めて頂きたいと思います。 衛生面
  • 安全面等、温泉に携わる人のモラルの向上を期待します。
  • 県内の温泉は行った事がない。 県民に向けて、魅力のアピールを!
  • 信頼できる温泉であってほしい
  • 箱根・小田原
  • 湯河原方面は全国屈指の温泉場である。もう少し安く、 気軽に温泉に入れるよう望む。
  • 天然温泉が偽装されているところが多いと聞きました。本当かどうか調べて欲しいです。
  • ホテルなどの観光施設のある処は、共同浴場については、その場に行っても、何処にあるかわからない場合が多い。 そんなものも、観光案内でも教えてほしい。
  • 健康センターの温泉について、安全かどうか知りたい。
  • 神奈川県内であれば何処を掘っても温泉は出ると思うが、 営業するだけの量が出るかは不明である。  ことを考えるとある程度の行政での規制は掛けるべき。
  • モツト温泉施設を増やしても良いのではないか? 出来れば県内、各市に2〜3施設有っても良いと思う。 お年寄りの利用が多いのでなるべく、交通弁良い場所に有ればベスト。
  • 観光資源としてアクセスしやすく、使いやすくアピールすべき。一方、県民が愛着を持てるように県民には優遇料金等を設定するとよい。(山中湖の紅富士の湯みたいなのが理想に思います)
  • 県内に有名な温泉もあるので、積極的にその良さを研究し
  • 宣伝してほしいと思います
  • 温泉地区はどこで、どのような泉質で、いつから利用されていたか、等の情報がまとまってあると、よいと思います。(あまり神奈川県で温泉という印象は薄いので)※箱根がありますが、隣の静岡のイメージに近い。
  • 観光としての温泉だけでなく、地域の交流の場としての温泉の活用を考えてほしいです。
  • 現在、アトピーに効用があるのは草津温泉の高温度の湯だけのようです。アトピー症状の人が増加しており(当方の家族も)、是非ともその効用の要因を解析して県内でも手軽に利用できる環境を整えて欲しい。
    (注:ここではいただいたご意見をそのまま掲載しています。アトピーが草津温泉で改善したという研究はあるようですが、当所ではその妥当性について判断できません。温泉療養に関しては医師にご相談ください)
  • 温泉というとどうしても大人が入るもの、と言うイメージがあるので、子供でも安心してはいることの出来る温泉や、子供が入っても嫌がることのない場所を知りたい。
  • このアンケートをみて、確かに温泉の情報はいろいろと表現されているので、何かしらの判断基準というか、信頼できる情報がほしいなと思いました。個人的には、かけ流しが一番好ましいと考えていますが、もし他の視点があれば是非知りたいと思います。
  • せっかく日本には たくさんの温泉があるのですから、利用しやすく、また、他の地域とは ここが違う!というアピールをして 地域の活性化につなげてほしいです。
  • 体に良いとされる、温泉の案内を積極的にしてほしい。
  • 他県の温泉情報に比べて宣伝が少ない。
  • 県内の温泉施設の一覧表(成分、効能など記載の)の配布を希望します。
  • たくさんの温泉がある神奈川県ですが、気軽に県民が毎日でも利用できるような公共の低価格な温泉場を造って欲しいと思います。

参考情報

温泉法により、温泉の定義および温泉の情報公開については以下のような規定があります。法に定められた情報公開は現時点でも実施されています。

  • 温泉法では、源泉での温度が25℃以上、または、溶けている成分が一定の基準値以上であれば、温泉として認められます。
  • 施設では、温泉の成分や、適応症、禁忌症などは入浴者の目に付くところに掲示することになっています。
  • 施設で温泉を利用する場合には、加温・加水・循環利用・入浴剤の添加が認められています。
  • 上記の処理をする場合、入浴者の目に付くところに実施している処理を掲示することになっています。

2008年12月4日公開

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